<20130926>

日々、少しずつ回復して行くのが分かりました。補助なしでも自分で車椅子に移りトイレに行けるようになりました。
刻み食でなくても食べられるようになりました。握れなかった携帯電話が握れるようになりました。
看護師さんや理学療法士さんと会話ができるようになりました。本当に少しずつですが、日々、なにかしらの変化がありました。
今日は一段積むのがやっとだった積み木が翌日には二段になって、その翌日には三段になる、そんな具合でした。そして2週間ばかりたったある日のこと、ついに歩くことができるようになりました。箸で食事ができるようになり、ひらがなが書けるようになりました。右手で携帯電話の入力もできるようになりました。3週間目になって初めて療法士さんと外を歩きました。4月で桜の咲く姿がそれはそれは美しかったです。満開の桜の花に、病気から生還した自分の姿を重ね合わせる事ができました。
料理を作るというリハビリで自分でカレーライスを作ることになりました。普段使う事のない霜降りのロース肉を使い、ニンニクをたくさん降ろしました。
市販のカレールーを溶かしたありふれたカレーライスでしたが、ひさしぶりに作った自分の料理とひさしぶりに味わう病院食以外の味わいに感動したものです。
1カ月の闘病から、生き返った心地がしました。そして辛うじて私も社会に生還することができるのではないかという確信に満ちた喜びに溢れました。いま、私は45歳です。マスターズのスイミングで泳ぎ、テニスもサークル活動も欠かしていません。
この年になってとうとうフルートを習い始めました。残念ながら仕事には復帰できませんでしたが、個人投資家として世界の株価や先物価格や為替の価格差から利益をあげ資産を築くことができました。毎日の脳梗塞治療薬こそ欠かすことができませんが、充実した日々を送っています。
常に再発のリスクを抱えながら生活するのは時として息苦しくさえあり、ストレスも感じます。
早世の家系である意識も消え去りません。それでも己の強い意志さえ持っていれば病は克服できるのだと思います。